青年の願いが夢を切り開く

『蒼穹の昴』
浅田次郎

激動の中国清朝末期を生き抜いた2人の青年の物語。
全4巻というボリュームに身構えていたけれど、読みやすいライトな文体と、先の読めない怒涛の展開にハラハラしながら一気読みしました。
生まれも育ちも異なる2人の青年は、幼馴染で互いに惹かれあいながらも、それぞれ別の道を歩んでいきます。当時最難関と言われた科挙の試験で首席を取り、光緒帝に仕えながら花々しく出世していく文秀と、のたれ死ぬしかないような社会の底辺から、宦官となって西太后に近づく春児。やがて対立する立場となる2人の、懸命に生き抜く姿に心を打たれました。