日露戦争を終結させるために命を削った男の物語

『ポーツマスの旗』
吉村昭

強国ロシアを相手にぎりぎりの折衝を重ねて勝ち取った講和条約。しかし、その結果に過度な期待を寄せていた国民からは弱腰外交と罵られ、家族の命まで危険にさらされる日々。決して幸せとは言い難い人生だったろうに、最期まで日本のために尽くした小村寿太郎の生き方に圧倒されました。
彼と共に戦った随員たちやロシア全権の苦悩、したたかなアメリカの様子も描かれていて、読み応えたっぷりの一冊です。