追う方も追われる側も悩ましい

『権力と栄光』
グレアム・グリーン

舞台は1930年代のメキシコ。共産主義革命の嵐が吹き荒れるなか、弾圧を受けていたカトリック教会の司祭は、国外へ逃亡するか、見つかって処刑される運命にありました。
そんな時代を生きた飲んだくれの不良神父と、彼を追う警部の追走劇を描いた物語です。
村人を人質に神父を誘い出そうとする警察と、極限まで堕落しながらも逃亡を続ける神父。2人とも自らの信念に則って行動しているわけですが、どちらの立場も悩ましく、最後まで目が離せませんでした。
信仰ってなんだろうな・・・と考えさせられます。