古書に憑りつかれた人々を巡る異色ミステリー

『せどり男爵数奇譚』
梶山季之

本書は『ビブリア古書堂の事件手帖』1巻に登場する男爵の元ネタです。「色模様一気通貫」「半狂乱三色同順」などの連作タイトルは、麻雀好きなら興味をそそられるでしょう。
男爵はセドリーカクテルなる飲み物を片手に、身の回りで起きた数奇な出来事を語り始めるのです。

自分がせどりになったいきさつに始まり、流通の見込みのない発禁本や希少価値の高い初版本、世界に一冊しかない装丁の本など、それぞれの本についての魅力についてはもちろん、その本のために運命を狂わせていく数々の古書マニアたちが登場します。
最終話はかなりグロテスクな装丁家の話です。

読み終わった後は、ただの読書好きでよかったと思えるかもしれない?一冊。