美しく恐ろしい不思議な物語

『妊娠カレンダー』
小川洋子

芥川賞を受賞した表題作ほか3篇からなる短編集。
「妊娠カレンダー」は、妊娠した姉夫婦と同居している妹の視点で綴られる日記形式の物語。自分に近しい存在だった”姉”が、まるで別の生き物のような”母親”に変容していく様を、時にはグロテスクに、時には悪意さえ持ちながらレポートしていきます。
美しい文体で、ゾッとするような恐ろしいことをさらっと書く、小川洋子の不思議な感覚に引き込まれました。