記録文学作家、吉村昭の意外な素顔に迫る随筆集

『私の好きな悪い癖』
吉村昭

綿密な取材をコツコツと積み重ね、精力的な著作で知られる吉村昭。てっきり、すべての取材を終えて、万全の準備を整えてから執筆に取り掛かるのかと思いきや、彼は書きながら取材を進めていくタイプの作家なのだそうです。また、幼少の頃は病弱で、常に死と隣り合わせの生活をしていたというから、さらに驚きです(とても頑丈そうで生命力にあふれていそうなイメージでしたから)。
そして、病弱であったがゆえに共感しえたであろう、尾崎放哉についての講演録も実に面白く読みました。次に読む吉村昭は『海も暮れきる』に決まりです。