みんな閉じ込められている

『秋の牢獄』
恒川光太郎

教室を間違えたことに気付かず、別の教科の講義を始める教授。ランチで昨日と全く同じ話を繰り返す友人。違和感の正体は、11月7日から抜け出せなくなった自分の方にありました。

何をしても、どこにいても、朝が来るとリセットされて自分の部屋からスタートする『秋の牢獄』。たまたまこの本を読んだのが、咳で眠れない夜だったので、どうせ繰り返すなら健康な一日にヒットしてほしいと切に願いながら読み終えました。

そのほか、迷い込んだ家から出られなくなってしまった男の『神家没落』、不思議な能力のために教祖に祭り上げられ、監禁状態になってしまった少女の『幻は夜に成長する』、収録されている3篇の話に共通するのは、みんな閉じ込められているということです。

果たして彼らは脱出できるのでしょうか?
気になった方はぜひ読んでみて下さい。