大穴と書いてダイアナと読む

『本屋さんのダイアナ』
柚木麻子

常識を疑うようなキラキラネームに加えて、母親の手によって金髪に染め上げられた少女は、憂鬱な学校生活から図書館に引きこもり、本の世界に逃避する日々を送っていました。そんな彼女に初めて親友と呼べる友達が現れます。まるで『赤毛のアン』のアンとダイアナのように――。

コンプレックスの塊だったダイアナが、親友の存在によって自信を取り戻して成長する物語。と、そこまでの話なら、ここまで多くの読者を惹きつけることはなかったでしょう。

ささいなことがきっかけで疎遠になり、2人が再会する10年の間にアン側の少女に起こる事件が、本書をより深く大人向けの本に仕上げています。

個人的な話で恐縮ですが、小・中・高と一貫教育の女子校に育ち、本書のモデルであろう大学に進んで、あやうく新興宗教サークルの餌食となりかけた私にとっては、全く他人事ではない話でした。子を持つ親にもおススメしたい一冊です。