その技術は少年を不幸にするか

『解錠師』
スティーヴ・ハミルトン

解錠は芸術だ。鍵の知識だけでなく、聴覚や触覚などの五感を総動員して行う、才能を持つ者だけに許される密かな遊び。

最初は、店で購入した鍵をおもちゃのように開けるのが楽しかった。
次は自分の家の鍵を開けて遊んだ。
その特技はやがて友人に知られることとなり、鍵の番号を忘れて困っている級友を助けたことで、うわさが広がる。
少年は自分の意思に関係なく、解錠を強要されるようになり、そこから先は暗い未来しか見えない。

結末は推して知るべし……と思っていたら、意外にもラストは希望の持てる終わり方でよかった。
最後まで諦めない少年の生き方に勇気づけられた一冊。